ZETTSU LAB

Research研究紹介

本研究室では、複数のAIモデルやデータを連携させ、単一のAIモデルでは解決できない複雑な課題を解決するAIオーケストレーション技術に関連する研究開発を行っています。
複数のモデルの長所を活かし補完し合うことで、より高性能で汎用的なAIシステムを構築できるようになることが期待されます。

AIモデル連携技術

異なる種類のデータやタスクを扱うAIモデルを必要に応じて組み合わせ性能を向上・進化させる技術や、分散したモデルやデータ、計算資源を安全・効率的に活用する分散機械学習技術などの研究に取り組んでいます。

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データベース技術

様々なデータを収集し横断的に利活用できるようにするデータウェアハウス/データレイク技術、効用の高いデータの組み合わせを発見するデータマイニング技術、これらを活用し高品質な学習データを作成する合成データ技術などの研究に取り組んでいます。

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AIフレームワークとスマートサービス応用

基盤技術を実装したAIフレームワークの開発や、これを活用したスマートモビリティ等の具体的な応用実証に取り組むとともに、そこで作られるAIモデルやプログラム、データセットなどをパッケージ化した情報資産の利活用を支援するプラットフォームの開発を推進しています。

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AIモデル連携技術

AIモデルは、学習データや設計方針の違いにより、それぞれ固有の長所と短所を持っています。例えば、長文処理に適したLLM、医療や金融、交通などの特定分野に強いLLMなど、様々な特徴を持つモデルが存在し、数万ものモデルが企業や大学や研究機関により開発されモデルハブ等で公開されています。そうした中、複数のLLMを効果的に組み合わせることで、個々のモデルの限界を超えた性能や機能を実現し、より高性能で汎用的なAIシステムを構築する試みが注目されています。
複数のモデルののパラメータを統合して新たなモデルを作成するマージング、複数のモデルの出力を組み合わせて最終的な結果を導き出すアンサンブル、異なるモデルの特性を活かして特定のタスクを達成する協力など、様々なアプローチによるAIモデル連携や、分散したモデルやデータ、計算資源を安全・効率的に活用する分散機械学習技術、AIモデルと外部のデータベースやサービスと連携させたAIエージェントの研究に取り組んでいます。

データの種類(モダリティ)ごとの事前学習モデルを組合わせ高精度なマルチモーダル予測モデルを作成する進化的マルチモーダルAI

エッジ環境の限られた計算資源、機器の多様性、個別のデータ収集、不安定なネットワークなどに対応した連合学習

データベース技術

  • 様々な情報源から各種センシングデータを共通形式のイベントデータに変換し収集・蓄積するイベントデータウェアハウス技術の研究
  • MPPデータウェアハウスによる高速な時空間データ結合やIn-database分析処理の開発
  • 気象、環境、交通分野など数百TB(圧縮後約45TB)のイベントデータをアーカイブ※1
  • 発生する場所や期間に大きな偏りが生じるイベントデータを対象に、局所的に高いユーティリティを持つアイテム集合を高速に発見し、学習データを作成
(※1 情報通信研究機構で運用)

イベントデータウェアハウスの概要

AIフレームワークとスマートサービス応用

基盤技術をMLOps等に実装し安全で効率的なデータ分析やモデル開発やを支援するAIフレームワークの開発と、これを基に異分野の様々なIoTデータを連携させ、実空間の複雑な状況の予測分析にもとづくスマートサービス等の開発・実証を推進しています。

  • 実世界の様々なデータから分野横断的な相関を発見・学習・予測するデータ連携分析機能をAPIとして提供
  • プライベートデータを個別環境に保持したまま予測モデルの学習を可能にする分散連合型プラットフォーム
  • データ連携分析結果を活用したリスク適応ナビゲーションによる行動支援アプリの開発
  • ユーザ開発環境や応用分野毎の情報資産を提供し、利用者のデータやノウハウを活用した開発・実証を支援

詳しくは、情報通信研究機構 xDataプラットフォーム総合テストベッドDCCSをご参照ください。

AIドラレコシステムへの応用例

循環進化型AIドラレコシステム